長文こへだ

140字以内に上手く収まらなかったけど、やっぱり書いておきたいと思ったことを放出する場所です。普段はtwitter(@koeda)に生息しています。

いざ、石垣へ

石垣島に向かう前日、雪が降るだの降らないだの言っている東京で私は大変悩んでおりました。もちろん旅行かばんに詰め込む荷物にです。現地にいる人によれば現在の気候は
「もう25度とかあって暑いよ〜、半袖で十分だよ〜」
「夜はちょっと肌寒いかな〜でも1枚羽織るぐらいで十分だね〜」
ということらしく……。

しつこいですが東京は雪が降るだの降らないだのという状況です。空港までと現地についてからの服装が明らかに違いそうな中でどう荷物を減らすのか……あからさまにコートなどの防寒具が邪魔です。ついでに言えば、現地では砂浜や水辺を歩く機会が多そうなのに、靴と靴下という足元では行動に制限がかかるわけで、それは避けたい……。

悩んだ末の私の結論は「無茶苦茶温かいダウンコートの下に、薄着、足元は靴下にブーツ」で空港まで行って「空港で靴下とブーツを脱いでギョサン(*後述)に履き替え、コートとともに手荷物預かり所に預け、薄着サンダルの軽装」で飛行機に乗る、でした。これでかさばるコートを道程中ずっと持ち歩かなくて良くなりますし、浜であろうと浅瀬であろうと足元を気にせずズンズン歩くこともできるようになります。

よし、これで決まりです。
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こうして私は極小旅行カートと小型のリュック、サンダル履きに半端丈ナイロンパンツ、半袖シャツに羽織もの、サングラスに帽子という出で立ちで八重山に向かうこととなりました。

快適、快適。

しかしまあ……問題も有りました。正直、羽田では目立ちました。皆さんこの季節当たり前の防寒装備の中、荷物を預けてすっかり軽装の私は違和感絶大浮きまくり。残念な人を見るような目つきで色んな人から眺められます。

うん、わかってる、わかってるよ……orz

さらには最終日「手荷物預かり所のコートとブーツ」をめぐってちょっとした冷や汗体験をすることになるのですが、まあこれはまた後日の記事で。

そんなこんなで石垣へ向かいます。
新空港オープン前の今回は、羽田→那覇→石垣、と那覇経由で飛行機を乗り継いでの移動です。でもきっと、この移動ルートも今日で最後。次行く時は直行便でしょう……。

余談ですがこの日、1/22の空港は、私がいた時間だけでも3組の修学旅行生で空港は大わらわ。
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1月後半って修学旅行シーズンなんですねえ。余裕を見て空港に行っていてよかったです。ギリギリだったら飛行機に乗りそこねていたかもしれません。ちなみに飛行機には無事乗れたものの、那覇到着が遅れ、石垣行きの飛行機乗り継ぎに猛ダッシュする羽目に((((;゜Д゜))) どうでもいいですが、航空会社の地上職の皆様は、ああいうヒール付きパンプスでなぜあんなに早く走れるのでしょうか。どんな訓練があるのだろうかと意味もなく妄想しそうになります(しなくていい

そして石垣空港に到着。
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温度は25度前後。
降り立った瞬間に「おぅ……これは初夏の気候ですね」という心境。冬の格好のまま空港についた皆さんはいきなり汗を拭き拭き状態です。1月後半で既にこんな気候、それが八重山のようです。

空港ロビーでは、新石垣空港開港の横断幕が待ち構えていました。
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左端の羽ばたく鳥のイラストは、新石垣空港ゆるキャラで、カンムリワシがモデルの「ぱいーぐる」くんです。何じゃその名前……「いーぐる」はカンムリワシだからわかるとして、「ぱ」は何よ「ぱ」は、と思った方もいるでしょう。これは空港の愛称「南ぬ島空港」から来ているのです。「南ぬ島」は八重山の言葉では「ぱいぬしま」と読みます。そう、「ぱいぬしま」の「ぱい」と「いーぐる」をくみあわせて「ぱいーぐる」くんなんですね。

空港ロビーを抜けると、なぞのデジタルサイネージが有りました。
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有りました、が、誰も近づいてないので、私も近づけぬまま「押したら情報出てくるのかな((((;゜Д゜)))」と思いつつ遠巻きに立ち去ってしまいましたが……

到着した初日の石垣島はあいにくのお天気、曇り空です。
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とりあえず市街地に入るためにタクシーに乗ろうとしたら、1つ前のタクシーの社名表示灯(行灯)が、ネコ!!!
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かわ、いい……*・゜゚・*:.。.(*´∇`)*・゜゚・*:.。.
というかこれはあれですよね、八重山列島の貴重な生き物、イリオモテヤマネコデザインですよね(ΦωΦ) 調べたら有限会社石垣タクシーさんの車両のようです。
着いて早々ちょっとほっこり(・ω・*)

では、このあと移動開始です!(旅行記はいつ始まるんだ……)

*ギョサンとは
ビーチサンダルに酷似しているが、鼻緒が一体成形の樹脂製サンダルのこと。名前の由来は「漁業(従事者の履く)サンダル」や「漁協(で売っている)サンダル」の略で、小笠原諸島独自の略称。鼻緒とソールが一体成型されているため、非常に丈夫で鼻緒が抜ける事はないのが特徴。サンダル裏の滑り止めが深く、一般的なサンダルと比べると滑りにくいのも人気の理由の一つ。小笠原ではギョサンでどこにでも行き、ちょっとした山や崖であればギョサンで登り降りしてしまうほど。もっと詳しく知りたい場合はこちら

……というわけで、ギョサン愛用者である私は八重山列島めぐりもギョサン1足で通そうとしていました。本気で。

まずは石垣島中心街を散歩

さあ、石垣島観光の始まりです!と行きたいところですが、まずは石垣市内観光の距離感を説明しておきましょうヽ(´∇`)ノ
石垣島の観光ガイドを入手すると、大抵こういった3段階の大きさの地図を活用することになります。
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一番拡大されている青で囲ってある地図の範囲は、徒歩で見て回れる範囲。それより広い範囲の緑色の地図は、まあ歩けないこともないけれど自転車か車があったほうが便利な距離感です。レンタルするといいかもしれません。ちなみに石垣島のタクシー初乗りは430円なので、タクシー移動でも市街地の範囲であればそんなにかかりません。

というわけでまずは、青色のゾーンをウロウロ歩いて見ることにしました。
まず目についたのは琉球赤瓦の建物でしょうか。金融機関ろうきん、の建物まで赤瓦をあしらった建物だったのにはびっくりしました。青い看板とのミスマッチ感もふくめてわけもなく感心です。
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歩いていると同じ赤瓦の建造物が……これは、なんですかね。
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「これはバス停の待合に屋根がかかっているのかな?」と考えて付近をくるくる回ってみましたがバス停はなし。しかしここからまた50Mほど進むとまた同じ建造物が。もしやこれ、ベンチ……?
真夏の日差しよけでもあり、暑さにめげた時に休む所でもあり、とかそういうやつ?石垣のおばあやおじいがそこら中に並ぶの?(ありがちな妄想)
……と思いながらFacebookに写真を上げたら、友人の沖縄人が「沖縄本島のは屋根まではついてないけど、こういうベンチはそこら中にあるから、びっくりしてることに驚いた」と言う内容のコメントが。
そっか、いいんだベンチで……
しかも、いっぱいあるんだ、へえ……
ちょっと便利かも。

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それ以外にも石垣っぽいなあと感じられるものは、こういった案内板。上と下にミンサー柄があしらわれています。ミンサー柄、五つの■と四つの■でできている絣模様が、いろいろな案内板や看板、パンフレット等、石垣島の様々な所に。ちなみに五つの■「:・:」が「いつの」を表し、四つの■「・:・」が「世」を意味しているんだそうです。
さて案内板通り道を進んでいくと「730交差点」という交差点に出ます。730交差点、不思議な名前ですがこれ、7月30日を記念して命名されたんです。
7月30日にここで何があったのか、そのヒントは第二次世界大戦後の沖縄返還と関係があります。
でも、沖縄返還は1972年5月15日……日が違う……そう、これはそこからさらに6年後の1978年7月30日に、アメリカ式の右側通行から日本式の左側通行に交通ルールが変更され、大きな事故も無くスムーズに移行完了したことを記念して名付けられたものなのです。不思議な交差点名に、歴史ありです。
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さてその730交差点、ふと上を見上げる街灯にカツオ…?カジキ…?があしらわれています。こういうちょっとしたその土地の特産がデザインされている感じ、とても好きです。

もう一つ、沖縄といえば門の左右に守り神としてシーサーを置くのが習いですが、場所がなければ諦めるのではなく……
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こうして門構えの上にシーサーパネルを設置で、NOシーサーが回避されてました。何たる執念……いや、信仰。

信仰といえば、八重山諸島を歩いていると突然出くわすのが鳥居です。本当に突然現れます。これなんかビルの間に執念のように残っていて、色々すごい。でもこれ、絶対動かしちゃいけないんでしょうね……。
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これ、神社だろうと思っていたら「御嶽(おん)」というそうです。形態としては神社の形を取っていますが、要はその土地の聖地だそう。そりゃ動かしちゃいけないですね……((((;゜Д゜)))

こうやってキョロキョロしながら市街地を歩いていたら見つけたのが「ルートビア」という文字。
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さすが沖縄……と思いつつ写真をまたもFacebookにあげたら「お、エンダーですね」との反応。

えんだー……?

って、あれですか、あれ。
(_´Д`)エンダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー♪
ってホイットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」のあれ


ではなくて。
沖縄にしかない有名なファストフード店A&W(エーアンドダブル)を略して、沖縄では通称「エンダー」と呼ぶのだそうです。因みにルートビアは飲み放題だそうです。……飲みませんけどね、いや、ほら、絶妙な味じゃないですかあれ。

そんなこんなで歩いている内に日が暮れてきたので、散策は終了です。